【オールリスク保険】火災・水害から水漏れや盗難まで多様なトラブルを補償
2023.12.4
火災、洪水、水漏れや盗難など、予期せぬ自然災害や事故への備えはできていますか?香港でビジネスを行うのであれば、現地で想定されるリスクに適した保険と補償内容を選ぶ必要があります。
オールリスク保険では、火災、水害、水漏れなどに加えて、盗難被害を受けた場合の補償も可能です。万が一このようなトラブルに見舞われた際、オールリスク保険を有効活用することでスムーズなビジネスの継続につながります。
弊社NNIはブローカーの強みを活かし、お客様一人ひとりのビジネスリスクに応じた最適なプランを一括でご提供いたします。香港ビジネスについても精通しているため、香港での保険加入に関するどんなことでもお気軽にご相談ください。
オールリスク保険とは?
はじめに、オールリスク保険がどのような保険なのか解説します。
補償内容
オールリスク保険とは、日本でも馴染みのある火災保険の補償範囲がより広がった保険です。
火災保険では、火災、爆発、破裂、落雷などが主な補償の対象ですが、オールリスク保険では水害や盗難による損害もカバーできます。
香港ビジネスにおいては、たとえば以下のものに対してオールリスク保険をかけておくと安心です。
- ・オフィス
- ・内装
- ・什器
- ・備品
- ・在庫
弊社NNIはブローカーとして様々な事例に対応してきたからこそ、オールリスク保険は香港ビジネスでも重要であると考えています。実際の事例を交え、オールリスク保険がどのように役立つのか解説します。
水漏れ事故が多い香港
日本と違い、香港では水漏れのトラブルが非常に多く発生します。その理由は、香港では海水を汲み上げてトイレの水に使用しており、給水設備の腐食につながりやすい環境にあるからです。日本では水漏れにより保険請求するケースは稀かもしれませんが、香港では発生頻度が高いため、オールリスク保険で備えておくと安心です。ただし、補償されるのは水漏れにより損害が生じた壁などであり、腐食した給排水設備の修理費用はカバーされません。この点は誤解がないように注意しておきましょう。
また、近年は台風や洪水による被害も見られます。水害や水漏れによる損害へ備えるためにオールリスク保険を活用するほか、在庫は床から離れた高い位置で保管するといった工夫も必要です。これから香港でビジネスを始める、あるいは最近ビジネスを始めたという方は、香港と日本における気候や慣習の違いにも注目しておいた方が良いでしょう。後述しますが日本ではあまり起きないトラブルが、香港ではよく見られるといったケースもあります。
また、万が一に災害や設備トラブルなどで自社の商品や内装が被害を受けた場合、トラブルの発生要因が他人にあったとしてもスムーズに損害賠償が支払われるとは限りません。あらゆるリスクに対応し、予期せぬ事態が発生した場合でもビジネスを継続させるためにもオールリスク保険への加入は重要です。
ブローカーが推奨するオールリスク保険の上手な補償設定
オールリスク保険へ加入する際には、保険料を低く抑えることを重視するあまり、万が一の補償に不足が生じないよう注意する必要があります。ここではオールリスク保険における補償設定のポイントを整理しましょう。
保険金額の決め方
一般的に、保険金額を決める方法の一つとして再調達価格が用いられます。これは、保険の対象物を「今の時点でもう一度購入するのであれば、いくらになるのか」という点から保険金額を決めるものです。
日本であれば購入時点の価格と現時点での価格にあまり差がないこともよくあります。しかし、香港の場合はインフレの進行により、数年前とは大きな価格差が発生しているかもしれません。建物は建設当初よりも価格が大幅に高騰しているケースがあるので、定期的に保険金額の設定を見直しましょう。
また、保険金額の設定では一部保険への事前理解も重要です。一部保険とは、補償金額の設定が、適正な金額の50%など不十分な状態をいいます。一部保険の状態で事故が起こると、発生した損害への補償額は「比例填補」と言って、その割合に応じて決定します。
例えば、50万HKDの在庫に対して、保険金額の設定を50%の25万HKDに設定していたとします。もし水漏れなどで10万HKDの損害が発生した場合、補償されるのは10万HKDではなく50%の5万HKDのみです。
損害額が10万HKDだと設定した25万HKD以内に収まるので、つい全額カバーされると考えてしまう人もいるかもしれません。しかし、一部保険では「比例てん補」が適用される為、あらかじめ設定した割合の金額しか補償されないため注意が必要です。
一部保険の場合、補償金額を低く設定する事になるので、一見保険料が安くなった様に見えますが、事故が起こった際には上記の通り補償額も減りますので、メリットは有りません。。加えて、上記の例に有るように、実際の補償額についての認識違いも多く、いざというとき補償が足りずに困るケースも有ります。保険を選択する場合は、実際の補償額がいくらになるのか事前にきっちり理解しておきましょう。
ビジネスリスクの最小化には保険金額の見極めが重要
一部保険の例にある通り、オールリスク保険を活かすには保険料と保険金額のバランスをとることが重要です。保険料を抑えることばかりに集中してしまうと、万が一の保険金額が不十分でビジネスの継続に支障をきたす可能性があります。
保険料を安く済ませることも重要ですが、まずはリスクと必要な補償を整理し、自社のビジネスに合った保険金額の設定を第一に考えましょう。
在庫数は通知方式でムダなく申告
在庫に対するオールリスク保険は、通知方式を採用して保険料を決定します。
通知方式とは、毎月在庫額を申告し、在庫額の変動に応じて保険料も調整される方式です。在庫額が減った分は余計な保険料を支払わずに済むため、毎月在庫額の変動がある場合は検討することをおすすめします。
オールリスク保険の補償事例から見る必要性
弊社NNIはブローカーとして様々な事例に対応してきたからこそ、オールリスク保険は香港ビジネスでも重要であると考えています。実際の事例を交え、オールリスク保険がどのように役立つのか解説します。
水漏れ事故が多い香港
日本と違い、香港では水漏れのトラブルが非常に多く発生します。その理由は、香港では海水を汲み上げてトイレの水に使用しており、給水設備の腐食につながりやすい環境にあるからです。
日本では水漏れにより保険請求するケースは稀かもしれませんが、香港では発生頻度が高いため、オールリスク保険で備えておくと安心です。
ただし、補償されるのは水漏れにより損害が生じた壁などであり、腐食した給排水設備の修理費用はカバーされません。この点は誤解がないように注意しておきましょう。
また、近年は台風や洪水による被害も見られます。水害や水漏れによる損害へ備えるためにオールリスク保険を活用するほか、在庫は床から離れた高い位置で保管するといった工夫も必要です。
古い配線から漏電が起こった事例
香港は木造建築が少ないため、大火事で建物が全焼するケースは日本ほど多くありません。しかし、整理整頓ができていないことや古い配線から漏電したことが原因で、一部が丸焦げになったという事例が発生しています。
火災事故が発生しないよう環境を整備することが一番重要ですが、配線などは自力で替えられないケースもあります。水漏れにも火災事故にも備えるために、オールリスク保険は役に立つでしょう。
もらい事故にあってしまった事例
自社に非がなくもらい事故にあってしまった場合でも、オールリスク保険に加入していればビジネスを中断せずに済むかもしれません。
例えば、ビルなどで上のフロアから水漏れが発生して損害を被った場合、賠償を求めたとしても様々な理由をつけられて思うように支払いが進まないケースもあります。
また、上のフロアで火災が発生した場合、消火活動による水漏れで下のフロアが損害を受ける事例もあります。気候から見ても香港は日本ほど乾燥していないため、それほど大火事は多くありません。しかし、火災や消火活動で水や煙による損害を受ける可能性はあるため、オールリスク保険で備えておくと安心です。
賠償金があるから保険は不要と考えるべきか?
先ほど、もらい事故にあってしまった事例をご紹介しましたが、もしかすると相手からの賠償金があれば「オールリスク保険は不要」と考える方がいるかもしれません。しかし、現実には損害賠償を求めてもなかなか支払ってもらえない事例も多くあります。
自社に非がなく、他の責任者などの管理不足で在庫品に傷がつく、機能しなくなるといったケースでも、臨むような賠償金を得られず困っている会社もあります。また、たとえ賠償してもらえたとしても、支払いまでに多くの時間がかかったり、賠償金額が少なかったりすることも珍しくありません。
特に、香港では賠償金の請求にかなりの時間を要することも多く、支払いを待っているとビジネスが再開できないリスクが発生します。ある事例では店舗に車が衝突したものの、その損害賠償金は1年半経っても支払われていない、というケースがありました。
オールリスク保険に加入していれば、このような事態が発生した際にまず自分の保険を活用して必要な修理などを行い、速やかにビジネスを再開させることが可能です。さらに、オールリスク保険で先に補償することで、自分の保険会社が代理で相手方に損害賠償の請求をしてくれるというメリットがあります。やっかいな賠償請求に労力をあまり使わずに済む点もオールリスク保険の魅力です。
オールリスク保険で香港ビジネスに安心を
オールリスク保険は、災害をはじめ水漏れなど身近なトラブルへの補償も対応できる保険です。香港と日本ではさまざまな事情が異なるため、安定したビジネスを営むためにオールリスク保険は欠かせないでしょう。
万が一の事態が発生した場合、まずはオールリスク保険の補償で必要な対応を行うことで、ビジネスへの影響を最小限に抑えられます。損害賠償の請求は自力では思うように進まないケースも多いため、オールリスク保険を有効活用して損害賠償の交渉は保険会社の力も借りて行いましょう。
ブローカーであるNNIは過去の事例や業界への知見を活かし、保険会社よりも柔軟に補償内容のご提案をすることが可能です。お客様のビジネスの実態に沿った保険契約をするため、まずはご要望をお聞かせください。